佐藤奈々子は「ピロー・トーク・レビュー」って曲聴いたことがあって結構いいな~と思ってたんですけど、タイミング悪く廃盤だったんですよね。去年これが紙ジャケットになって再発されたってことで、買って聴いてみました。70年代のいわゆる「シティ・ポップ」って、特にリズムセクションが弱いと結構聴いててツラいんですけど(私が山下の達っつぁんにひたすら平伏してしまうのはそのへんなんですよね…)、これはいいですね。安心して聴いてられます。特にラグタイム・ミュージックに対する憧憬的な目線、という共通点がマリア・マルダーを思い起こさせます…って絶対誰か書いてそうだなあ。2008年の新譜に紛れててもぜーんぜん違和感ありません。大野雄二の仕事ってことですが、アレンジがびっくりするぐらいいいんです。それから、こういう歌唱ってなんと評すべきかよくわからないですけど、とにかく他に似たような声が思いつかないです。甘すぎずハスキーすぎず、セクシーでもあり芯が太そうでもあり、すごくお洒落。でも瞬間最高記録って感じじゃなくて、このあと何枚もアルバム出せそうな安定感がある声。
歌詞はそれほどでもないですけど、タイトルは今となってはいささか恥ずかしいものもちらほらありますが。それを考慮してもこのアルバムは幅広くお勧めしたいです。買ってよかったと思いましたもん。
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