本日の計画を立てて、おもむろに出発。ホテルから地下鉄ボローニャ駅までは1分ぐらいなのですが、地下鉄が一番恐ろしいので今日は一日ずっと徒歩で移動してみることにする。
ローマの第一印象は、とにかく日差しが半端ではないということ。そして空に雲一つない。滞在中一瞬でも「雨降るかも…」と思うことがありませんでした。空気はカラッと乾燥しているので汗をかいてもどんどん蒸発していき、不快ではない。
数十分黙々と歩き、ローマの中心駅テルミニ駅へ。ここもスリが多いらしいので気を引き締めなければ。
とりあえず昨日ユーロに換金できなかったので真っ先に両替に行く。予想していたより全然少ない額でびっくりするが、レシートを見ると税金が20ユーロぶんぐらい引かれていた。悲しい。
テルミニ駅にはスーパーからナイキやアディダスやリーボックのストアから飲食店まで何でも揃っている。意外とローマにこういうところ無いから貴重です。
どの列車もかっこいい。イタリアの駅は誰でもホームまで行けるが、だからスリが減らないんじゃないかと…。
コロッセオ方面に歩く。だんだんローマらしい景色が広がり始める。
サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂。ローマの4大聖堂の一つとのこと。431年建立。
バイク屋。店頭にヴェスパがずらっと並ぶのは今時ローマぐらいのものでは?
着いた。サッカーのスタジアムのようです。かっこいい。
いきなり入りたいところですが、コロッセオのチケット売り場は長蛇の列なのでフォロ・ロマーノ方面を先に見学することに。こちらのチケットでコロッセオに入ることが出来ます。とはいえこちらの売り場も相当並びます。こちらはティトゥスの凱旋門で、何気なく立ってますが81年に作られたということなので日本だと弥生時代ぐらいのもの。なんかもう凄すぎる。
遠くからもう一度コロッセオを観てみる。一部工事中で見えないのは残念ですが、これも日本だと弥生時代ぐらいの遺跡なのにここまでしっかり残っているのはほんとに奇跡的だと思う。三層の柱がドーリス式・イオニア式・コリント式と別々の工法で建てられているとのことですが、それでもスッキリと機能的に作られているところが素晴らしい。目的はどうあれ機能美を感じます。
パラティーノの丘の中へ。
スタディオ。馬場として使われていたとのこと。
市街地を望む。
アントニヌスとファウスティーナの神殿。
サトゥルノの神殿。紀元前5世紀に建設されたそう!
セヴィルスの凱旋門。
おそらく「触るな!」と言っている。
全て見た後全体を俯瞰するとまた凄い。
いよいよコロッセオの内部へ。本来は屋根に日よけの天幕が張られ、床には砂が敷かれていた。流される血の処理をしやすくするためだという。座席には80カ所のゲートがあり、チケットに番号が振られていてどのゲートから入るかわかりやすくなっている…って、今の野球場と全く同じシステムなんだな。ここに最大5万人の観客が入って熱狂したわけだけど、それは政治問題から目を逸らさせる為だったということです。そして皇帝や元老院たちも血で血を洗うような生活をしていたわけだ。6世紀半ばキリスト教が公認されると次第に残忍な殺しあいは下火になっていった…とのこと。
地下では獰猛な猛獣や時にはゾウやワニまで飼育されていた。順番になると人力でエレベーターのように檻が持ち上げられ、奴隷や捕虜や死刑囚が、動物たちと闘ったとのこと。闘いはどちらかが死ぬまで続いたようだ。ものの本によると肉が高い時期はただ餌として猛獣に食べられる奴隷もいたそうである。
それにしても、私はこれほどまでに複雑な機構がこれほど単純なパッケージの中に収められている…ということに感心していました。どうもそういうものに惹かれてしまうようです。
そんなことを考えつつ再び外からぐるっと一周してコロッセオを眺めました。この付近には水を売りつけて来る男がめちゃくちゃ多い。確かに喉は乾きますが。
つづく。
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