アンコール・ワットにはいくつか日本人のものと思われる落書きがあります。こちらは森本右近太夫一房という人物が残したもの。江戸時代プノンペンなどに存在した日本人町からアンコール・ワットに参拝に訪れた日本人も少なくないそうです。
さらにアンコール・ワット奥深くへと。
いよいよアンコール・ワット第三回廊へ。
バンコクのワット・アルンを上回る恐ろしさの階段を昇らないと第三回廊にたどり着けません。最近韓国人ガイドが走って降りて転倒し亡くなる事故があったそうです。
第三回廊にたどり着きました。観光客が多すぎると人数制限があるそうです。
塔を間近に見ることができます。あまりの精緻さにクラクラしてくる。ある意味サイケデリックな体験であります。このあたりで自分がアンコール・ワットに完全に魅せられていることに気づきました。
第三回廊から見下ろすと、このアンコール・ワットがジャングルのど真ん中に屹立していることがはっきり理解できます。それにしても空の美しさよ!
第三回廊を後にし、再び第一回廊へ。
「入海攪拌」図中心場面。
首を切られる人。
地獄に落とされる人。まるで漫画のコマ割りを突き抜けるようなダイナミックかつメタな構図に手塚治虫漫画を思い出してしまいました。
アンコール・ワットを後にします。
せっかくなのでアンコール・ワットの濠に腰を下ろし日没をぼんやりと見ていました。周囲には日本人が沢山いたのが面白かった。日本人のおじさんはケータイに日本から電話がかかってきて「ええ…実は今アンコール・ワットにいまして…日が沈んでるところを見てるんです…ええ…なかなか太陽が沈まないですね…」みたいなことを喋っていた。あまりにその通りなので笑ってしまいました。旅行中ぐらいケータイの電源切っておけばいいのに…と思うのですが、まあ全然他人のこといえません。
他に関西人のおばさんたちのグループもいましたが、こちらはこちらで「こんなとこずっと座っていてもしょうがないから、ガイドさんに頼んで買い物の時間延ばしてもらいましょ!」みたいなことを言ってどこかに行ってしまいました。旅行中ぐらいのんびりしてたらいいのに…と思うんですが。
まあ、確かにカンボジアも雨季のためなかなか日没は見えませんが、これぐらい見えるだけで私は十分でした。きっと一生忘れられない光景になるだろうなとぼんやり思っていました。
そろそろ帰るかと思ったときに、誰かが「あれ、虹が出てるね」みたいなことを言いました。アンコール・ワットの方を振り返ると確かに綺麗な虹が出ていました。しばらく呆然と見ていましたが、すぐに虹は消えてしまいました。考えてみればこの前虹を見たのはグラスゴーからエディンバラに向かう鉄道の中だった。旅行中によく虹を見るようです。
ホテルに帰りました。ロビーでは女性が不思議な楽器を弾いていた。
この日はホテルから出るのが億劫すぎたので、プールサイドでビール飲んでおしまい。ふと天井を見上げるとヤモリが四匹ぐらいいてギョッとしました。
つづく!
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