ゴイステ時代よりもいわゆる一般的な「青春」というテーマから離れているだけに、ぐっと犯罪性が浮き彫りになり面白くなってきた、と同時に翻って我々の意識化に存在する普遍性に抵触しつつある(気がする)バンドの二枚同時デビュー作、のうちの一枚。
別に女性蔑視の発言ではないんですけど、このバンドの本質(自分が正確に捕えられてる、というほど面の皮は厚くないですけど)のところは同性にしか理解出来ないのかもしれません。私たち男性が出産について頭でわかったような気がしてわけもわからず死んでいくのと同じで…。
よく考えてみると彼らの歌ってることは、形は変わってるけどプレスリーとかエディ・コクランが歌っていたようないにしえのロックンロールと、それほど差があるように思えない…というか実際彼らがやってるのはしごく王道のロックです。そう考えると王道のことをやる=楽をする、というわけではないんだなということがよくわかります。確かに彼らのやってることは一つの芸能になってるとは思うんだけど、それにしてはコントロール不能な不確定要素が多すぎるから。さらに言えば彼らのもう一つの芸である「最も汚らしいものの組み合わせの中から最も美しいものを生じさせる」っていうのは、嗚呼なんとこれもまたイギー・ポップ→バットホール・サーファーズと続く裏・王道であることよ!
ところどころにウィーザー的展開を見つけて懐かしく思いました。
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