考えてみたら今年最初のレコ評ということなんですが全然気合こめないでいきます(笑
よく「転がるピアノ」って言いかたがなされますが、このアルバムでのオスカー・ピーターソンのピアノは本当にまあ面白いようによく転がっています。擬音語にすると「コロコロ」しているという表現がこれほどしっくりくる演奏もそう無いでしょう。粘っこさは皆無です・・・勿論良い意味で。しっかりバラけてて、本当に聴き取りやすい演奏です。ピアノという楽器の本来持っている響きが全く損なわれていないです。長尺曲も一つも無いし、「コルコヴァード」とか「イパネマの娘」とかボサノヴァ名曲も入ってるし、(私のような)ジャズ初心者にもとっつきやすい割に滋養豊富な盤だと思います。ベーシストのレイ・ブラウンによる落ち着いているのにキメどころではしっかりキメる演奏も素晴らしい。個人的にはM3とM6が好みですね。
「リクエストどうぞ」というタイトルは相手に全てを委任しているようにみえて、その実素材のバラエティを増幅させる方便になっているというのがミソ。
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