和歌山から帰ってきた翌日。私はリモワのスーツケースに荷物を詰め込み昼頃家を出ました。
なぜニューヨークに行くことになったのかというと、ほとんど観光旅行と言ってもいいのですが、NYパンク/ニューウェーブにせよ(CBGBが無くなっていたことは旅行に行く数日前に知った)、モダンジャズにせよ、ニューソウルにせよ(ビターエンド!)、文学にせよ(オースター、カポーティ、フィッツジェラルド…)、絵画にせよ(というかホッパー)、私が影響された多くのものがほとんど集中してる都市であるということ、さらにリーマンショックがあったとはいえ街の勢いが相当感じられるだろうということ(結局のところ私は遺跡巡りなんかより猥雑で危険な都市に惹かれるんだということに遅ればせながら気づきました)が大きな理由でありました。ロンドンとスコットランド(というかグラスゴー)も行かねばという感じだったんですが、まだ時期尚早という気がしました。来年行きたい。
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チケットはいつも通り近所のHISで取りました。最初は形だけのツアーでもいいかなとか思ったんですが、お盆真っただ中で高くて高くて5日間でも手が出ません。ニューヨークはこの時期ヨーロッパより高いらしいですね。そこで多少不安ではあったんですが(というのは私は英文学部を出てるにも関わらず語学力が皆無だからです)航空券+ホテルの予約のみで行くことになりました。
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脱線しましたが朝の話に戻ります。京浜東北線で川口から日暮里へ。そして日暮里から新型スカイライナーに乗りました。成田空港まで36分で2400円を高いとみるか安いとみるか。お盆だというのにガラガラで拍子抜けしました。ホームも車両もシートもものすごくきれいで、足も存分に伸ばせます。個人的にはまた乗りたいと思いましたよ(実際帰りも乗りました)。
成田空港で変圧器を買い、ユニクロでトランクスを何枚か調達し(度重なる旅行で手持ちのパンツを全て使い切りました)、薬局で「アンメルツ•ヨコヨコ」を買い(後々これに助けられることになる)、不味い機内食に備えマックでビッグマックを食べ、両替して(1$80円台後半だった)からチェックインしました。ちなみに航空会社はデルタ航空なんですが、セルフチェックインでいきなり手間取りました。こんなのわからん!
航空機の内部もエコノミーの最低限という感じで、モニターもついてません(全然確認してませんでした)。こりゃもう往復延々眠っていくしかないな…と覚悟が決まります。ちなみに13時間ほどのフライト。機内食はやっぱり美味しくなかった…。
13時間後無事飛行機はニューヨークはJFK空港に到着。ちなみにターミナルが8個もある大空港です。初めての北アメリカ大陸!それにしても涼しいです。緯度としては東北地方と同じぐらいだから当然か。JFK空港からマンハッタンまでは地下鉄で移動…といってもマンハッタンまでは地上を走ります。
地下鉄に乗るときに自販機でメトロカードを購入しました。1日と7日と14日のunlimited(乗り放題)になってます。私は結構地下鉄を使う予定だったので7日ぶんを購入(24$)。地下鉄は基本的に全てマンハッタンを縦に走っています。北上する場合はUptown/Bronxってのに乗ればいいし、南下したい場合はDowntown/Brooklynというのに乗れば大丈夫です。慣れてくれば非常に簡単。横に移動したい場合は歩くかタクシーかバスで。タクシーも全然高くないし、とりあえず黄色いのに乗れば安全です。
改札は日本と同じ自動改札ですが、タッチするのではなくメトロカードをスライドさせます(大学の図書館を思い出しました)。そして金属のバーを押して改札を入ります。ちなみに出るときはただの回転ドアみたいなのを押すだけ。
さて電車をホームで待っているとやがて何のアナウンスもなくどこからともなく地下鉄がやってきて、それに乗り込みマンハッタンへと近づいていきます。車内は広告も少なく(中吊りなんかはありません。あと手すりはあるけど吊り革は無い)ベンチはプラスチック製。黒人・白人・アジア系・インド系様々な人が乗っていて、すげーなアメリカ!と思いました。この街なら私でもこそこそっと紛れられそうです。
地下鉄がマンハッタンに近づいてくるとどやどやと人が増えて参りました。そしてさらに北上し、79St.という駅で降りました。この付近に私の泊まるホテルがあるはずです。この辺りはUpper West Sideと呼ばれてて、マンハッタンの中でもなかなかの高級住宅街だそうです。確かに高級車が結構停まってるし、家もヨーロッパ風の趣きがあってよろしい。
ホテルはアメリカ自然史博物館の横、セントラル・パークが見えるところにありました。エコノミーランクのホテル(それでもニューヨークだと結構高い)でどうなることか不安でしたが、とりあえずまあ普通の設備だし、清潔そうなのでほっとしました。シャワーは固定式ですがちゃんとドバドバお湯も出ます。ぶらぶらしたかったんですが夜のニューヨークは危険であるという「地球の歩き方」の教えを忠実に守り、今日はゆっくり休むことにしました。夜8時ぐらいまで日が沈みませんでした。
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