なんと正式なオリジナルアルバムとしては「インシグニフィカンス」から8年ぶり、さらに全1曲38分という新作。一説によれば今回は全ての楽器を自らが演奏し(しかも楽器の数も多い!)、かつeditはなし、オーバーダブのみという方針で作られた作品であるらしい。トロンボーンなんて習得するだけで一年ぐらいかかったらしいから、頭の下がる話というか…。
基本的にはアコギのアルペジオから始まり、そこにどんどん音が乗っては消え…という構造。音像がどうなっているんだろうと思ったんですが、やっぱり聴けば彼特有の生々しく人なつっこい音。例えば目隠しされて聴かされた後に「これはジム・オルークの新譜です」って言われても「ああ、なるほどね」と頷いてしまう、そんな音像。感触としてはジムのソロ期よりも後期ガスター・デル・ソルを思い出しました。最近の「快適な眠り導入用」CD。褒め言葉です。
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