CCCD問題、輸入盤禁止問題、そして昨今のPSE法問題と、まったく2000年代前半は良心的な音楽ファンにとっては受難の、落ちつかない時代だったと言えるのではないかと思います。私も新たな問題が持ち上がるたびにいちいち憤ったり絶望的な気持ちになったりしてたんですが、最近物事のいい側面を見ようじゃないか、というふうに考え方が変わってきた気がします。つまり我々はこれらの問題に否応なしに関わり、真剣に考えることを通じて、今までは曖昧にしか捉えられなかった唾棄すべき慣習とか、改変すべき機構とか、倒すべき相手とか、そういったものがくっきりと見えるようになったのではないか?と。そしてそれらを我々一人一人の問題として捉えることが可能になったのではあるまいか?と。
今日の投稿のタイトルなんですが、私が小学生のとき、音楽の授業で二人一組になって足踏みオルガンを使って作曲して、みんなの前で発表しなさいっていう課題が出たんです。で私たちは一生懸命休み時間とか放課後に音楽室に行って、あーでもないこーでもないと作曲してたんですが…でそれを一組ずつ発表する日に、うちのクラスのA西さんの組が、つかつかと前に出て「私たちの曲の題はニュー・ツデイです!」って言ったんです。幼心に「ニュー・トゥデイて!しかも言えてないし!」と思いました。細かいところまで凄くよく覚えてます。自分たちが作った曲のタイトルなんて忘れちゃったのにね。記憶というのは実に不思議です。しかしながらなぜか今日の音楽業界について考えるときに必ず、私の頭の中でこの「NEW TODAY」という言葉が反射的に浮かんでくるんです。なぜでしょう?ニュー・トゥデイ、 NEW TODAY。
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