久々に音楽の話。相変わらず今年は黒人音楽を聴いてるんですが、特にいいなあと思った人はジル・スコット。最近のヒットチャート見てないのでわからないのですが、この人売れてるんでしょうか?ネオ・フィリー系って言われてるらしいけど、そっちの線より率直にこの人はディアンジェロの影響が大きいんだろうという感じがすごくしました。またディアンジェロとかエリカ・バドゥみたいな生楽器(特にヴィンテージであろうと思われるキーボード…フェンダー・ローズか?の音が素晴らしい)を多用した、実にオーガニックなR&Bが展開されます。しかしながらアルバム一枚通して聴いてみると時にR&Bの展開から逸脱していこうとする場面も散見され、またトータルアルバムとして構築する手際も鮮やかであります。実はこういった人たちよりTLCとかデスチャみたいなサイバーな人たちがやってる音楽のほうが無自覚に過激だったりしちゃうのが面白かったりするんですが(映画でいう「キル・ビル」と「マトリックス」の関係と似ている)、このような真面目で過去の遺産をしっかりと勉強している人が、それでも現代という化け物となんとか辻褄を合わせようと奮闘している姿というのもやはり美しいと思うわけです。
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